【2020年最新情報】フィリピンの運転免許改正の解説

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2020年度最新のフィリピンの運転免許制度の変更を解説します。

今回はフィリピンの運転免許をノンプロフェッショナルからプロフェッショナルライセンスに変更した際に得た、2020年8月3日施行開始の運転免許の車両区分等の変更について解説します。

なお、運転免許の新規取得方法(日本の免許から切り替え)は以下の記事にてご紹介していますので参考にしてください。(2018年度版です)

【2018年版】フィリピンで運転免許を取得しよう
https://www.excitecebu.com/get-a-driving-license/

2020年7月2日発表、2020年8月3日施行開始の免許の車両区分等の変更

今回の変更点は、車両区分の変更の他、新規免許取得者のドライビングスクールの卒業証書が必須になるなどの要件がありますが、今回は我々外国人に関係があると思われる部分を解説します。

車両区分等の制限の変更

以前の免許の種類は以下の通りでした。
Restrictions

Restriction 1. 二輪オートバイ/トライシクル
Restriction 2. 4500kg までの車両
Restriction 3. 4500kg を超える車両
Restriction 4. 4500kg までのオートマ車両限定
Restriction 5. 4500kg を超えるオートマ車両限定
Restriction 6. 1600kg までの連結式車両
Restriction 7. 1601kg~4500kg までの連結式車両
Restriction 8. 4500kg を超える連結式車両

 

新しい車両区分等の制限

DL Codes (Former Restrictions)

A.   二輪オートバイ
A1. トライシクル
B.   5000kgまでの8人乗り以下の車両
B1. 5000kgまでの9人乗り以上の車両
B2. 3500kg以下の商品を運搬する車両
C.   3500kgを超える商品を運搬する車両
D.   5000kgを超える9人乗り以上の車両
BE. 3500kg以下のけん引車両
CE. 3500kgを超えるけん引車両

車両区分の細分化

更には車両区分が細分化され、運転できる車両も以下のように細分化されました。

Motorcycle / オートバイ
L1- 最大設計速度が時速50キロを超えない2輪車
L2- 最大設計速度が時速50キロを超えない3輪車
L3- 最大設計速度が時速50キロを超える2輪
Tricycle / トライシクル
L4- 最大設計速度が時速50キロを超えるサイドカーを備えたオートバイ
L5- 最高設計速度が時速50キロを超える対称に配置された3輪車
L6- 荷を積んでいない重量が350kg以下で、最大設計速度が時速45kmを超えない4輪車
L7- 荷を積んでいない重量が550kg以下で、最大設計速度が時速45kmを超えない4輪車

M1- 総重量5,000kgまでの8席以下の車両
M2- 総重量5,000kgまでの9席以上の車両
N1- 総重量3,500kgまで商品輸送用の車両

C- 総重量3,500kgを超える商品輸送用の車両
D- 総重量5,000kgを超える9席以上の車両

O1- 総重量750kg以下の連結車両
O2- 総重量750kgを超え3,500kgまでの連結車両
O3, O4- 総重量3,500kgを超える連結車両

新規取得の方への車両区分の解説

LTOのスタッフに新車両区分について聞き取りをしました。
その詳細は以下の通りです。

オートバイ A分類 (旧制限1/ Former Restriction 1)

L1, L2 – 低速用のエレクトリックバイク(電動のオートバイ)です。
近年、フィリピンでは電動バイクが多くなっています。
以前の免許制度では、低速用の電動バイクの運転には免許が必要ありませんでした。
そのため、交通ルールを知らない電動バイクの運転手が(知っていても無視)、車道で交通ルールを無視し逆走したり、制限速度80kmの6車線ほどの大通りのど真ん中を低速で走ったりと、他の車両の妨げにもなり渋滞の原因となっていました。いや何より危険すぎる。
信号は無視し、時には車道を走り、時には歩道を走りと、とにかくやりたい放題。

以前は免許取得の必要がなかったため、特に中国人が多く利用しているようです。
※中国はジュネーブ条約に加盟していないのでフィリピンの運転免許が取りづらく、中国人はフィリピンの運転免許を持っていないことが多いようです。

そのため、新区分では電動バイクの運転も免許取得を義務付けられました。

L3 – これがいわゆる通常のオートバイの免許です。
バイクに乗ろうと考えている人は、このカテゴリーL3が必要です。

トライシクル A1分類 (旧制限1/ Former Restriction 1)

A1分類は、トライシクルの免許となるので、外国人にはほぼ無関係と思われます。
ちなみに、L4が通常のバイクにサイドカーが付いたトライシクルで、その他L5,L6,L7が電動トライシクルを想定しています。

車両 B, B1 B2分類 (旧制限2/ Former Restriction 2)

B, M1- 総重量5,000kgまでの8席以下のいわゆるセダン車。
B1, M2- 総重量5,000kgまでの9席以上のいわゆるバン。
B2, N1- 総重量3,500kgまで商品輸送用のいわゆるトラック。

新規取得者で、例えば5人乗りのセダンなど8人乗りまでのバンやSUVに乗ろうと考えている人にはB分類、9人乗り以上のバンに乗ろうと考えている人にはB1分類が必要です。

なお旧制限4(Former Restriction 4)は、旧制限2のオートマ限定です。
新制度でも、MTではMT/AT両方が運転可能、ATはオートマ限定でオートマティック車しか運転できません。

以下はプロフェッショナル免許しかありません。

貨物車 C分類 (旧制限3/ Former Restriction 3)

C- 総重量3,500kgを超える商品輸送用のいわゆるトラック。
なお旧制限5(Former Restriction 5)は、旧制限3のオートマ限定です。
MT/AT、ATの区分あり。

バス D分類 (旧制限3/ Former Restriction 3)

D- 総重量5,000kgを超える9席以上のいわゆるバス。
なお旧制限5(Former Restriction 5)は、旧制限3のオートマ限定です。
MT/AT、ATの区分あり。

トレーラー BE, CE分類 (旧制限6,7,8/ Former Restriction 6, 7 and 8)

BE, O1- 総重量750kg以下の連結車両
BE, O2- 総重量750kgを超え3,500kgまでの連結車両
CE, O3, O4- 総重量3,500kgを超える連結車両

 

運転免許に記載された運転出来る区分の記載方法および解説

私が取得している運転免許カテゴリーは以下の通りです。
参考までに記載します。

  • A   Motorcycle L1, L2, L3-NP-MT
  • A1 Tricycle L4,L5,L6,L7-NP-MT
  • B   Up to 5000kgs GVW/8 Seats M1-PL-MT
  • B1  Up to 5000kgs GVW/9 or more seats M2-PL-MT
  • B2  Goods ≦ 3500 kgs GVW N1-NP-MT
  • C  空白
  • D  空白
  • BE 空白
  • CE 空白

※GVWとは車両総重量(Gross vehicle weight)の略です。

つまり私が運転できるのは、

  • A(オートバイ)のL1, L2, L3-NP(ノンプロ)-MT(マニュアルとオートマ)
  • A1(トライシクル)のL4, L5, L6, L7-NP(ノンプロ)-MT(マニュアルとオートマ)
  • B(5000kg以下8席以下)のM1(セダン)-PL(プロフェショナル)-MT(マニュアルとオートマ)
  • B1(5000kg以下9席以上)のM2(バン)-PL(プロフェショナル)-MT(マニュアルとオートマ)
  • B2(3500kg以下のトラック)のN1-NP(ノンプロ)-MT(マニュアルとオートマ)

となります。

念のため、LTOより2020/1/30にマニュアルとオートマ限定について発表(Memorandum Circular no. 2019-2174)されていますが、旧Restriction Codes 2, 3保持者は、該当車両のマニュアル車とオートマティック車の両方が運転ができ、旧Restriction Codes 4,5保持者は該当車両のオートマティック車のみ運転可能です。

表面のデザイン変更

旧免許証

表面も「NON-PROFESSIONAL DRIVER’S LICENSE」または「PROFESSIONAL DRIVER’S LICENSE」と記載されていたのが、新免許では「DRIVER’S LICENSE」だけの表記へと変更となり、プロライセンスの内容などは裏面にて詳細に説明されます。

また以前は「Restrictions」との明記も制度改正伴い「DL Codes」に変更されました。

新免許証

 

新規運転免許申請要項(外国人用)

外国人の新規運転免許申請要件については以下の通りです。

  • 18歳以上
  • 有効または期限切れのSP(STUDENT-DRIVER’S PERMIT)(期限切れが1日から1年)
  • フィリピン語、英語、またはその他の主要なフィリピンの方言で読み書きできること
  • 少なくとも1か月間のSP保有者
  • 有効または期限切れのSP
  • LTO認定の免許を取得したドライバー、またはLTO認定の自動車教習所/ LTO認定のTESDAトレーニングセンターからの運転(実技)試験に出席し合格していること。
  • 上記合格の証明書
  • 肉体的および精神的に運転に適していること(医療機関からの診断書で認定)
  • 未解決の交通違反がないこと
  • 学科試験に合格すること(試験に合格したことの証明書)
  • 実技運転免許試験に合格すること(試験に合格したことの証明書)

その他の要件

  • TINコード(雇用されている場合)
  • その他必要により追加書類等を求められる場合があります。

 

日本の運転免許からフィリピンの運転免許への切り替え

日本の運転免許からフィリピンの運転免許への切り替えについては、現在最新の情報では言及がなく詳細が掴めていません。

以下直近と思われる情報をご紹介します。

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Published: 21 November 2016 Last Updated: 10 July 2019
外国の運転免許証をフィリピンの運転免許証に切り替える場合には、外国の運転免許が有効な場合には試験はありません。
筆記/実技試験の対象となるのは有効期限が切れた場合となります。

2004年2月24日付けの覚書通達(MC)No.495-2004 (Memorandum Circular (MC) No. 495-2004 date 24 February 2004 entitled)「2001年10月9日付EMA-MC-01366の改正」、「外国の運転免許証からフィリピンの運転免許証への切り替えに関する改訂ガイドライン」は、以下の要件と手順となっています。

    1. 有効な外国の免許の原本とコピー1枚。
      ※外国人運転免許証が英語以外の場合、申請者は発行国の大使館からの翻訳にて英語で提出する必要があります。
    2. 外国人申請者のフィリピンへの最新の到着日を示す有効なパスポートの原本とコピー。
    3. 外国人申請者が一時的にフィリピンに居住している場合は、有効なビザまたは外国人登録証明書(ACR)の原本とコピー。
    4. LTO認定医師によって発行された診断書の原本。
    5. DOH認定薬物検査センターによって発行された薬物検査結果の原本。
    6. 外国の免許が失効している場合、申請者は学科および実技試験を受ける必要があります。
    7. 申請/受付場所:LTOメインオフィス(East Ave., QC)、または全国のLTO地区オフィス/ライセンスセンター。
    8. 制限コードは「1」(モーターサイクル/トライシクル)、および「2」(GVW4500 kgまでの自動車)のみに制限されています。有効かどうかにかかわらず、外国の運転免許証をプロフェッショナル運転免許証に切り替える場合、申請者は学科および実技試験を受ける必要があります。
      また申請者は、プロの運転免許証を取得する必要がある理由についての証拠を提示する必要があります。
    9. 申請者が会社の従業員として雇用されている場合は、次の書類を提出する必要があります。
      (a)居住地域から発行された警察/ NBI /裁判所のクリアランスの原本(無犯罪証明書)。
      (b)フィリピン人の雇用主、または外国の雇用主からの雇用証明書の原本とコピー。
      (c)入国管理局が発行した有効な就労ビザ、またはフィリピン労働雇用省が発行した有効な就労許可証の原本とコピー。
    10. 申請者が自身の事業を営んでいる場合は、以下の書類を提出する必要があります。
      (a)居住地域から発行された警察/ NBI /裁判所のクリアランスの原本(無犯罪証明書)。
      (b)外国人申請者は自分の事業営んでいる場合、フィリピン貿易産業省(DTI)、またはフィリピン証券取引委員会(SEC)によって正式に発行された投資許可証の原本とコピー。
      (c)「大型」に分類される自動車を運転する必要がある場合は、登録証明書の原本とコピー、および正式な最新の支払いに関する領収書。
      当該車両は、実際の実技試験中に試乗車両として使用されるものでなければならず、その適切な制限を決定するものとする。

プロフェッショナル運転免許証保有者は、フィリピンの運転免許証の裏面に指定されているすべての種類/分類の自動車を許可しますが、申請する自動車の種類/分類に応じて学科および実技試験を行うことに注意してください。

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以上のまま改定されていない場合には、以下の記事にて日本の運転免許からの切り替えについてご紹介していますので参考にしてください。(2018年度版)

【2018年版】フィリピンで運転免許を取得しよう
https://www.excitecebu.com/get-a-driving-license/

 

しかし、今回の改定について施行後まだ日が浅く、特に外国人の免許取得について現在GCQで外国人の入国が少ないため、そもそも実例が少ないものと思われ、まだLTOスタッフも内容把握していない可能性があります。

今後詳細が発表されたり、制度が変わる可能性がありますので、運転免許取得の際にはご自身で充分に調べてください。

 

(SHIN)