2012年10月3日 更新

[時事ネタ]フィリピンのサイバー犯罪対策法に不満を抱えるフィリピンの国民。

久しぶりにフィリピンの時事ネタの紹介です。

インターネット社会が進む中、インターネットを使った犯罪などが色々世界各国で報告されていますよね。

その犯罪の種類も多く、一見すればいけないことかも?と思うかもしれないけど、実はグレーゾーンだったり、いけない事をしていないのに何故か違法になってたり、インターネットでだからこそ更に複雑になって、どこまでが良くて、どこまでがダメなのかという部分が分からなくなってしまう時があります。

日本でもおととい、インターネットでの違法コンテンツをダウンロードの刑罰化をスタートしましたよね。フィリピンでも今日から「Cybercrime Prevention Act of 2012(サイバー犯罪対策制定法2012年)」が施行し、その法律内容がとんでもないことになっているので、インターネットを利用している多くのフィリピン人は不満や反対意見を持っています。





この「Cybercrime Prevention Act of 2012(サイバー犯罪対策制定法2012年)」はフィリピンの現大統領、ベニグノ・アキノ大統領が今年9月に法案を了承し、10月3日から施行される法案です。

どの国にも、サイバー犯罪に対する法案などがありますが、インターネット上では曖昧な部分があったりなど、実際に法律を実施することが難しい部分があり、なかなか法案が施行されない所が多いです。



例えばアメリカ合衆国の場合、海賊対策のSOPA(Stop Online Piracy Act)PIPA(Protect IP法案)の施行を考えていましたが、Google、YouTube、Yahoo!、FacebookやWikipediaなどの大企業、大手サイトなどが多く反対し、法案は保留にされました。(SOPAに関する詳細はこちらから)



フィリピンで行われる法律も実に似たようなもので、問題になっている部分を要約すると以下のようなものになっています。
この法律はインターネット上で誹謗中傷や名誉毀損などを書くと刑罰の対象となる。フィリピン政府はインターネットで使用されるサービスやアプリケーションの監視を行うものとする。

確かにサイト上での名誉毀損や誹謗中傷はいけないことだけど、どこまでがその対象になることが曖昧で、フィリピン共和国憲法で制定されている「言論の自由」と「プライバシーの侵害」に反するものだと、多くのフィリピン人はこの項目についての反対や不満を持っています。

政府や政治家への不満をFacebook、Twitter、ブログに書き込むとそれを書き込んだ人、「いいね!」してくれた人、コメントした人、その記事をシェアしたり、リツイートすると、刑罰の対象になってしまう事になります。



そして、国は国民のインターネットの使用を監視することで、FacebookやSkypeまで国の監視になってしまうことへフィリピンの人々はプライバシーの侵害だと反論しています。

多くの国でインターネットのクラッキングや抗議行動を起こしているアノニマスという団体を聞いたことがあると思いますが、そのアノニマスフィリピン(Anonymous Philippines)がこの法案施行の抗議として多くのフィリピン政府関係のウェブサイトのクラッキングが行われました。



フィリピン中央銀行(Banko Sentral ng Philipinas : BSP)やフィリピン保健庁関連のウェブサイトにクラッキングの被害が出ました。



アノニマスフィリピンはクラッキングを行ったウェブサイトに以下の声明を出しました。
The Cybercrime Prevention Act of 2012 is the most notorious act ever witnessed in the cyber-history of the Philippines, and the language of the bill is cunningly designed to make you think it only applies to individuals who are deep in cyber-technology and doesn’t apply to everyone, but some part of the bill basically says it can imprison anyone who commits libel either by written messages, comments, blogs, or posts in sites such asFacebook, Twitter, or any other comment-spaces of other social media in the Internet.

New technologies give us new opportunities to connect with a lot of people not only in this country but all over the world. They can also provide us with a medium through which our political, public and even private views can have an immediate and
direct impact on individuals, communities and even countries. It is just so disappointing that our government, in adopting our 80-year-old antiquated libel laws to the Cybercrime Law, again seems to have retarded our march with the rest of the world

with respect to giving full force to the people’s freedom of expression.

We ask for a revision of the said bill for the betterment of the Filipino denizens.

Protect our Right to Freedom of Expression!

 

-Anonymous Philippines

和訳:
サイバー犯罪対策制定法2012年はフィリピンのサイバー歴史にとって悪名の高い法案である。
サイバー犯罪に対する法案で、サイバーに深く関わる人達向けに制定された法案であると思うが、ずる賢く、法案にはインターネットで誹謗中傷や悪口などをウェブサイトやブログ、Facebook、Twitterそしてその他のインターネットにあるソーシャルメディアに記述すれば処罰の対象になることである。

新しいテクノロジーは私達に多くの人とつなげる役割と機会を与えてきている。国の中だけではなく世界中で政治から民衆、人それぞれやコミュニティー、そして国などの情報交換が出来るようになってたのだ。
この法案は80年も続いている古臭い名誉毀損罪を取り込むことで、他の世界中の国からその進歩を遅くさせ、言論の自由を妨げている。

この法案の改正をフィリピンに住む皆の者が望んでいる。

言論の自由を守ろう!

 

-アノニマスフィリピン

クラッキングの被害を受けたフィリピン政府関係のウェブサイトは数時間後に復旧したそうですが、今でもFacebookなどではこの法案の改正、廃止への署名活動などを行なっています。

フィリピンでもインターネット社会が成長している中でこの様な法案の施行をされると使いづらい世の中になってしまいますよね。今後の方向性が気になるところです。

2ページ目からはこの法案についてフィリピン人の意見や反応を紹介しています。あわせてご覧ください。

これからもエキサイトセブでは気になるフィリピンの時事ネタやニュースも紹介しますよ!

(MIKIO)



Facebookでの反応:

フィリピン警察(PNP)による警告:



コメントの要約: 政府や警察機関があなたのコメントなどを監視するようになります。不適切な発言等にはご注意してください。

この法案が施行したらどうなるか簡単に記載してあるタイポグラフィ



訳:どうやら、彼らは我々が何かをFacebookにシェアするだけで刑務所に入れることが出来る。(12年もね!)

Facebookでのフィリピン人の反対運動の様子



プロフィール画像や投稿する写真を黒くして、検閲されて閲覧できないようになるように揶揄している。まるで戦後の墨塗り教科書みたいです。

Twitterでも話題が多く、毎分のこのトピックのツイートを見かけられます。(#cybercrime)で検索: https://twitter.com/i/#!/search/?q=cybercrime&src=typd



(MIKIO)
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