セブと言ったら、観光地やビーチのイメージが強いですが、ローカルの部分にも視野を入れてみるといろんな発見が出来たりします。
セブの人たちは色んなタレントを持っています。その中で一つご紹介したいのはセブから制作された映画です、タイトルは『My Paranormal Romance』、監督のVictor Villanueva氏からのインタビューもあるのでご紹介しましょう。
その監督ビクター氏が制作した映画の予告編がこちら。
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=OCQTbcStzxA[/youtube]
言語はセブアノ語で英語字幕のある映画となっています。
“My Paranormal Romance” – ストーリー:
メアリーは好きだった彼氏と別れてしまい、傷心から立ち直るために新しい家に引っ越す。彼女は理論的で現実主義な性格を持っていて、フィリピンの大学の中で入学するのに一番大変な『スーパーハード大学』に入学するために完璧に物事を進めていたが、突然彼女は『第三の目』を持ってしまうようになる。
この映画は第三の目を持ってしまったメアリーと、彼女のその目を奪い取って能力を自分のものにしようとするエドガー、そしてメアリーの能力を利用して金儲けをしようとするルーカスを交えたラブコメディとなっています!
この作品で面白いことはセブアノ語を知らなくても、見てるだけで笑ってしまうようなストーリーとシーンがいっぱいある事です。勿論、セブアノ語を聞き取ることが出来ればもっと面白いのですが、自分が字幕の無い状態で見ても、全然エンジョイできる作品でした。
そんな楽しい作品が出来上がったわけですが、監督のビクター氏でも色んな苦悩があったようで、今日はこの場にインタビューとして参加して頂きました。
監督のビクター氏(以下ビクター:)そしてエキサイトセブ(エキサイト)のインタビュー内容です:
エキサイト:この作品を作るにあたって、何からインスパイアーされましたか?
ビクター : 私の監督映画『My Paranormal Romance』は色んなアジア映画からインスパイアーとアイディアを貰いました。
特に日本の映画にね!この映画は初監督作品なのですが、制作するにあたって、自分はコメディ映画を作ることに一番ベストだと思っているので、ラブコメディにしました。
そしてこのような映画はフィリピンにもないようなスタイルなので、新しい風をフィリピンの映画産業に取り込みたいと思っていました。
エキサイト:どのくらいかけてこの映画は制作されたのですか?
ビクター : 全部で14日掛かりましたね。限られた予算があったのと、撮影中の大雨でセットが大洪水になってしまい大変なことになってしまいました。
美術の大道具や小道具は無事救い出すことができたけど、撮影を行なっていたセットは洪水の影響で大惨事な状態に。全て元の姿に戻すのが一番掛かったと思います。
エキサイト:撮影で一番大変だったことは?
ビクター : 色んなトラブルが続いた中で一番挑戦的だったのは先程も言ったセットの大洪水ですね。
そして元々あったストーリーから多くのシーンを取り除かなきゃいけなかったり。ストーリーを省略することに関しては簡単だと思っていたけど、そうではありませんでした。撮影中に大量の衣装の着替えやロケーション移動等、プロダクションが混乱になりそうなスケジュールでした。
限られた予算があったことも一つ。でもクルーの皆が協力的になり、色んなトラブルでも何とか乗り越えてくることが出来ました。ただ撮影クルーだけじゃなく、皆は家族同様の人たちです。
エキサイト:それでは逆に撮影中で楽しかった出来事を教えて下さい。
ビクター: 撮影で一番楽しかったこと?それは勿論食べ物さ!(笑)
バーベキューをよく食べたりしたけど、一番良かったのはレチョン(豚の丸焼き)。友人のスポンサー”Rico’s Lechon”の助けもあって美味しい経験が出来ました!
その他には作品の役者たち。彼らは才能のある人達で脚本に無いような演技を作り出すことが出来ました。脚本以上に面白い作品になったんです!
エキサイト:作品の上映後の評価と観客のリアクションはどうでしたか?
ビクター : この作品は色んな評価を頂きました。
多くの人たちは作品中に多くの芸能人がいた事!だそうです!特に自分だって!(笑)
映画祭やSMモールの映画館で上映した際の観客のリアクションは上映中絶えず笑い声が聞こえてました。
皆この映画を好きになってくれて嬉しかったです。どの上映会でもチケットが完売!映画館で立ちながら観てくれる人もいっぱいいました!映画を観てくれた観客も、2、3回観てくれるリピーターも居て、予想以上に良いリアクションで良かったです!
エキサイト:この作品はなぜ、セブのロケーションとセブアノ語で制作することを決めたのですか?
ビクター : まず一つに自分がセブ出身でセブが大好きだからです。脚本を書いている時点でロケーションや言語は全てセブにするという事を構想していました。ヒューモアもタガログ語(フィリピノ語)よりもセブアノ語で会話されたほうが面白いと思いました。そしてセブで撮影すると、皆優しくて協力的なのが良いです。もしマニラで撮影したいと思ったら政治関係の問題に突っ込まれたりして大変ですからね。(笑
エキサイト:セブでの映画産業の未来はどうなると思いますか?
ビクター : セブの映画産業は多くの可能性があると信じています!セブの人たちの多くは色んな才能を持っていて、その才能を箱から出さなきゃいけません。
映画に関しても、クリエイティブなのとプロ並みの仕事をこなせる人たちがいっぱいいます。多くの韓国の映画撮影クルーがロケーションでセブを選ぶのもそれが大きな理由なんですよ!
セブの映画産業がこれから高速に大きくなって、将来的には国際的にも認識される『セブ映画』ができる事を願っています。
自分もセブの映像制作や映画産業に関わっていますが、ビクター氏の言うとおりだと思います。
もっとこれからもセブやフィリピンの映画がもっと国際的に認識される日がやってくるといいですよね!
エキサイトセブではセブやフィリピンローカルに視野を入れた記事をもっと紹介していく予定です!
(Mikio)
[ Special Thanks to Victor Villanueva! ]
作品紹介:
My Paranormal Romance – 2011年 / 120分
公式サイト: http://www.myparanormalromance.com/
Facebook: https://www.facebook.com/MyParanormalRomance